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創建は明らかではありませんが、社伝によると、5世紀初めごろの第18代反正天皇の時代に、神武天皇の母・玉依姫(たまよりひめ)が黄船に乗って淀川、賀茂川(鴨川)、貴船川をさかのぼり、現在の貴船神社の奥宮あたりに船を留め、そこに社殿を建てたのが始まりといわれています。 |
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平安時代には貴船は都の水源地であったため、水を司る神社として信仰を集めてきました。祭神は、水の神・高おかみ神(たかおかみのかみ)です。 |
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貴船神社の境内は、本宮・結宮・奥宮に分かれています。 |
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社殿は、もともと境内を流れる貴船川の上流にある奥宮にありましたが、1946年(永承元)7月に起こった水害で奥宮が被災し、1055年(天喜3)4月に現在の地・本宮に移築されました。本宮には、霊泉に浮かべると文字が浮かび、恋の行方が占えるという「水占みくじ」があり、人気を集めています。 |
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本宮から川沿いに300メートルほどのところにある中宮の結社(ゆいのやしろ)には、縁結びの神として知られる磐長姫命(いわながひめのみこと)が祀られています。縁結びを願う多くの参拝者が訪れ、紫式部もこの結社で祈願したそうです。 |
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さらに800メートルほど奥にある奥宮は、もともとの貴船神社の鎮座地。奥宮には玉依姫が川をさかのぼる時に乗ってきたといわれる黄船を囲った「船形石」があります。 |
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そして奥宮といえば、「丑の刻参り」でも有名な場所です。昔、宇治の橋姫が貴船神社の奥宮に丑の刻(午前2時)参りをし、男に呪いをかけたという伝説があり、それをもとに書かれた謡曲『鉄輪』が広く知られ、丑の刻参りの跡らしき五寸クギが実際に残されています。しかし「丑の刻参り」というのは、祭神・高おかみ神が貴船に降臨されたのが丑年丑月丑日丑刻だと伝える古事によるもので、人々のあらゆる心願成就に霊験があり、呪いを叶えるというものではないそうです。 |
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貴船神社にはその他、冷めた夫の愛を取り戻すために和泉式部が参拝し、夫の愛を取り戻した話など、数々の物語に満ち、縁結び・縁切りの神社として有名です。 |
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毎年3月9日に雨乞祭、6月1日に貴船祭、7月7日に水祭が行なわれ、多くの参拝者で賑わいます。 |
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参道に並ぶ朱塗りの灯籠が古社に華やぎを添え、趣深い貴船神社です。 |
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